鴨川の水源地にあたる「貴船神社」は、毎日の暮らしに欠かせない大切な水の神様として崇められてきました。
今からおよそ1600年前、黄色い船に乗った玉依姫命(たまよりひめのみこと)が大阪湾から川を遡り、現在の奥宮あたりに神様をお祀りしたのが始まりと伝えられています。
深い山々の懐に抱かれた境内には幻想的な空気が漂い、訪れるだけで心が洗われるような気がします。
本宮の社殿前の石垣からこんこんと溢れる御神水は、貴船山より湧き出しているもの。
夏冷たく冬温かいこの湧水は今まで一度も枯れたことがなく、「神様の御神気が籠ったありがたい水」として、その水を汲むために、遠方からも多くの人が足を運びます。
こちらの結社(ゆいのやしろ)は古くから縁結びの神様としても知られ、平安時代の女流歌人、和泉式部も夫の心変わりに悩んでお参りし、夫婦円満に戻ったと伝えられています。
今では就職、入学など、あらゆる縁の願掛けに多くの人が訪れています。
京都洛北を歩く~貴船の旅~
洛北のパワースポット 貴船神社へ
パワースポット「貴船」へ出発!
洛北の地「貴船」は、天を覆うように深緑の木々が生い茂り、涼やかに貴船川が流れる自然豊かなところです。
ザ・プリンス 京都宝ヶ池からなら洛北の観光地へもらくらくアクセス。
貴船エリアへは、ホテル最寄りのバスターミナルからバスが出ています。
貴船川のマイナスイオンを浴びながら
「きふね」は「気生根」とも書き、まさに「気」の根源という意味があるそう。水は命あるすべてのものの源となり「気」を生じさせる力の元。貴船の澄んだ水と生命力溢れる木々のパワーを浴びながら散策するのもおすすめです。
御神木と御神水に気が満ちる場所
全国に約500社の御分社を持つ、貴船神社の総本宮。
古くからの慣わしだという三社詣では、本宮、奥宮(おくみや)、結社(ゆいのやしろ)と、三ヶ所の社を順にお参りします。
本宮の鮮やかな朱色の鳥居のそばには、樹齢700年の杉と樹齢600年の欅が。
生命力溢れる木々のパワーが日常のケガレ(気枯れ)を清めてくれます。
朱い灯篭に導かれるように石段を上がると、本宮境内へ。
貴船神社の不思議な水の力
本宮には御神水が沸き出ています。水占(みずうら)みくじは、その御神水にそっと浮かべると文字が浮かびあがるおみくじです。 社務所に積み重ねてあるおみくじの中から1枚引いて、 境内にある水占齋庭(みずうらゆにわ)のご神水に浸すと文字が浮かびあがってきます。
伝説残す貴船神社の元本宮
三社詣の二番目は、元々の本宮だったという奥宮です。
ここには、鎮座地となった伝説が残っています。
5世紀初め、玉依姫(たまよりひめ)が黄色い船で淀川から貴船川をさかのぼり、たどり着いた場所に社殿を建てたことが貴船神社の起源だと伝えられています。
また、貴船の名前の由来は、姫が乗ってきた黄船にあるという言い伝えもあります。
この黄船を隠すため小石を積み上げたとされているのが、本殿の西側にある船形石(ふながたいわ)。小石は、旅行や航海安全のご利益として持ち帰る人もいるそうです。
平安から続く縁結びの神様
本宮と奥宮の中間に位置することから、中宮(なかみや)とも呼ばれる結社(ゆいのやしろ)。三社詣で最後にお参りする場所です。女流歌人・和泉式部もご利益にあずかるために貴船神社を詣でたといいます。夫婦円満を願った和泉式部の願いは叶えられ、今は縁結びを願う人々がお参りに訪れています。縁をつなぐ力が、貴船に人々を引き寄せているのかもしれません。
【貴船神社】
住所:左京区鞍馬貴船町180
電話:075-741-2016
時間:9:00A.M.~5:00P.M.(授与所受付)※変更の場合あり。貴船神社のホームページでご確認ください。
料金:拝観自由
交通:●ホテルより車で約20分
●京都バス「国際会館」より「貴船口」まで約20分/京都バス「貴船口」から「貴船」まで約5分
●叡山電車 貴船口駅から徒歩約30分
※写真はイメージです。