新緑が美しい5月13日(火)、2泊3日で新たな食材やメニューに出会うべく北海道へ現地視察に行きました。
函館空港より、初めに向かったのは、北海道茅部郡森町字港町にある、「ジョウヤマイチ佐藤」。
噴火湾の「根ボッケ」を中心に、水産加工品など幅広い商品を取り扱っております。
駒ヶ岳の伏流水を使用している水が良い街で有名な茅部郡森町。
お話を聞いているだけでお腹が減る、とてもよいお打ち合わせができました。

昼食を済ませ一同が向かったのは、渡島半島の内浦湾と駒ケ岳に接する道南の自然豊かなエリアにある森町。
有機栽培で甘いかぼちゃを栽培するみよい農園で、代表の明井 清治さまにお話を伺いました。
駒ヶ岳のすそ野に広がる火山灰土に、北海道ならではの水産由来の有機物を投入し、微生物たちによる土作りで有機栽培を行っているかぼちゃ「くりりん」。
明井さんが栽培する「くりりん」は、糖度も非常に高く、かぼちゃ特有の青臭さもない為、プリンなどに加工する際も、通常シナモンなどで臭み消しを行うが必要がないとの事。
今回のフェアでは、ランチ限定で焼き立てのブリュレにしてご提供いたします。
こちらは、かぼちゃスイーツ好きのケッヘル店長 齋藤のイチオシの一品。是非ご賞味ください。

1973年から続く株式会社はこだてわいん様は、北海道で3番目に古い歴史を持つワイナリー。
日本人の味覚に合う「日本のワイン」を目指しワインを醸造。
西洋の技術や味覚をそのまま模倣するのではなく、日本人のライフスタイルを意識し、カジュアルながらも本格的なワインを多数つくっております。
今回の視察では実際にワインが作られる様子を動画で見せていただき、工場内や畑もご見学させていただき、その後はショップにて様々な種類のワインを試飲させていただきました。
今回のフェアでは、ケッヘル店長 齋藤が厳選したワイン「北海道100 メルローロゼ」を販売いたします。

北海道産の食材や加工品を数多く取り扱っている大槻食材株式会社さまでは、様々な食材「をご提案いただいたほか、実際の商品もご試食させていただきました。
噴火湾産のタコの頭や、黄色いとうもろこしよりも糖度が高く、栽培が難しいため生産量が少ない希少なとうもろこし「ピュアホワイト」の他、北海道ならではのドリンクなど様々な商品をご試食させていただき、フェアメニューのイメージを膨らませました。

視察2日目は、函館市を出て道南エリアを視察しながら札幌を目指します。
まず初めに向かった先は今金町。檜山管内で最大の農耕地を持つ農業の町 今金。
道南の温暖な気候のもと稲作、畑作、野菜、酪農畜産などの多彩な農業が営まれています。
今回は、日本全国のジャガイモの生産量の中で、生産量わずか0.3％「幻のジャガイモ」とも評される「今金男しゃく」についてお話を聞かせていただきました。
今金男しゃくは、味の評価が非常に高く、お菓子に加工された商品は毎年すぐに完売するほどの人気だそうです。
また、2019年9月には男爵イモとしては唯一の地理的表示登録（GI）も行われております。
今回のフェアでは、8月中旬ごろより採れたての新じゃがをご用意。
一番シンプルに「今金男しゃく」を味わっていただきたいのでスチームでご提供いたします。

今金町を出て続いて向かった先は、日本海に面した久遠郡せたな町にある、世界で一番海に近いチーズ工房「CHEESEDOM」さま。
世界47カ国から4,786品が出展された、世界で最も権威のあるチーズコンテストの一つ、「World Cheese Awards 2024」において、「CHEESEDOM」さまが出品したチーズがSuper Gold賞を受賞しており、ぜひお話を伺うべくお時間をいただきました。
手作業でph計や酸度計を参考に、五感をフルに使い貴重なミルクと向き合いチーズを生産されており、ぜひケッヘルにてCHEESEDOMの齊藤さま、中山さまの愛情のこもったチーズを主役にした美味しいメニューをご提供する約束をさせていただきました。

実施に北海道ではどのようなメニューが流行っているのか、食材がどのようにご提供されているのかヒントを得るべく、札幌市内の食文化に触れてきました。
実際に食べた、数の子クリームチーズからインスピレーションを受けたメニュー「たらこクリームチーズ」や、「コンソメロワイヤル とうもろこしのすりながし」などのほか、味噌ラーメンもひと手間加えてご用意しております。

最終日の3日目は札幌市内を中心に視察させていただきました。
明治24年の創業から、代々受け継がれる製造技術を守り、北海道の素晴らしい自然の恵みを生かした醤油・味噌づくりを行う「福山醸造株式会社」さまにて、動画を中心に醤油が作られる行程を見せていただき、実際の工場も見学させていただきました。
今回のフェアでは北海道産米・大豆を100％使用し、大雪山系の伏流水で丁寧に仕込み作られる「道民の味噌」を石狩鍋に使用しているほか、北海道産牛の鉄板焼きのソースとして、ケッヘル料理長 竹田がアレンジした味噌ダレはぜひお召し上がりいただきたいメニューとなっております。

いろいろな商品をご試食させていただき情報交換をさせていただきました。
その中でも、一般的な発色剤や保存料を使用せず製造している「無塩せきベーコン」は、自然な色合い、素材の良さがダイレクトに伝わるため、トマトとの相性もピッタリ！とケッヘル料理長 竹田のメニュー構成にマッチ。本フェアでは、アマトリチャーナでご用意させていただきました。

新横浜プリンスホテルが現地視察に行く際、ルートにあれば必ず立ち寄るのが道の駅。
その理由は、現地でどのような食材や商品が売られ、どのような売られ方がしているのか。
それが一目でわかるのが道の駅です。
地元の方に愛される商品や、どのように食べられているのか。
その現場に実際に触れることでメニューのアイディアや新しい食材に出会うことができます。

千歳ワイナリーさまは、大正時代から続く山梨県勝沼町の老舗「中央葡萄酒」の第２ワイナリーとして1988年に創業しました。
ここでは約30年の間、北海道産のブドウやハスカップを使ったワインが造られ、全国でも高い評価を得ております。
実際に醸造スペースをご見学し、テイスティングもさせていただきました。
今回のフェアでは、ケッヘル店長 齋藤が厳選したワイン「北ワイン ケルナー」を販売いたします。

今回、北海道への産地視察で、生産者さまと言葉を交わすことで知ることができた思いやこだわり。
その愛情を注がれた食材をホテルで責任を持っておいしいメニューにし、ご来店されたお客さまへ食べていただく。
それが、北海道の自然と生産者さまが育てた食材を多くの方に知っていただくきっかけ作りにもなればいいとも思っております。
今回ご協力いただきました北海道の皆さまに感謝いたします。