秋の山登りは絶景が待っている｜全国のおすすめスポット20選

秋の山の醍醐味は、雄大でダイナミックな景色です。

山頂に着いたら、澄みきった空気を胸いっぱいに吸い込んで。

そして、はるか彼方の山並みや街並みを見わたしてみましょう。一面に広がる赤や黄色、オレンジに色づいた山々の絶景に圧倒されることでしょう。

登山の道のりが長かったり、息があがるものだったりするほど、登頂の達成感も大きくなります。

紅葉の時期は多少の残暑があるかもしれませんが、歩くには良い気候になっているはず。

快適な気温の中で、体を動かす爽快感と開放感を楽しめます。道の両側を明るく彩る紅葉を眺めたり、小動物の痕跡を見つけたりしながらの登山は、歩くだけで気分がリフレッシュします。

ある程度、標高の高い山に登るなら、防寒対策も忘れずに準備してから行きましょう。

おいしい空気のなかでいただくお弁当は、普段よりもいっそうおいしく感じられるもの。

栗やりんごなど、秋に旬を迎える食べ物は持ち運びもしやすく、山で食べることでよりいっそう秋を感じられます。

目を閉じれば聞こえてくる鳥のさえずりやそよぐ風の音に耳を傾けながら、自然のなかでいただくランチは格別です。

山の中では、思いがけずさまざまな野生動物に出会うことがあります。

一般的に日本の山ではシカやサル、イノシシなどとの遭遇率が高いといわれています。地域によっては、そこにしか生息していない希少な野生動物に出会えることも。
もしこれらの動物に出会えたら、秋の山の印象的な思い出になることでしょう。

ただ、不用意に近づいたり、触ろうとしたりして、動物を驚かせないように。
お互いがケガをする可能性があります。

新潟県と群馬県にまたがる谷川連峰の「平標山」は、高山植物や眺望が魅力の山です。

標高は1,984ｍあり、隣の仙ノ倉山へ続くなだらかな稜線を進むルートを歩いていると、左右に赤や黄色、オレンジの紅葉がどこまでも広がります。

平標山の山頂からは仙ノ倉山から続く谷川連峰や苗場山、尾瀬の山々や浅間山までをのぞめます。
空気が澄んでいる日は、遠く北アルプスや南アルプス、富士山まで見える日もあります。

新潟県の苗場スキー場内にある「苗場プリンスホテル」は、国内最大級のリゾートホテル。

平常時約5分ほど車を走らせれば、平標山登山入口に到着します。

山道の落ち葉を踏みしめながら、歩いて紅葉を楽しむこともできますし、日本最長ゴンドラ「苗場ドラゴンドラ」から眼下に素晴らしい紅葉を見わたすこともできます。

秋の山々に囲まれて、穏やかで豊かな時間を過ごしましょう。

岩手県と秋田県にまたがる日本百名山のひとつ、「八幡平」は、初心者でも挑戦できる山のひとつです。

バスでも行けますし、歩いても登山口から標高差約70ｍを30分ほどで登頂できます。

八幡平の紅葉は、例年9月下旬から山頂付近のダケカンバ、ヤマモミジ、ブナなどが黄色に色づき始め、10月中旬から下旬にかけては湿原や八幡沼の周囲が赤色に染まります。

紅葉と、きらきら輝く水をたたえた沼や湿原のコントラストを楽しめます。

標高2,038ｍの「岩手山」は、岩手県を代表する独立峰で、見通しの良い山頂からの風景が素晴らしいことで有名です。

八幡平や秋田駒ケ岳をのぞみ、赤や黄色に染まった森にぐるりと囲まれた御苗代湖も見わたせます。
各方面から複数本のびる登山コースを通って尾根や樹林をくぐり抜けていくと、静かに水をたたえた御苗代湖に出会えます。

湖面に浮かぶカラフルな紅葉のアートも、秋ならではの光景です。

日本百名山で知られる八幡平や岩手山の日帰り紅葉登山を楽しむのに、絶好の立地にあるのが「雫石プリンスホテル」です。

大自然の懐に抱かれて、夜は満天の星空を眺めながらグラスを傾けたり、頭上の紅葉を眺めながら温かい湯船にゆっくり浸かったり。
山歩きで疲れた体をゆるゆると休めることができます。

日本で最初に登録された、世界自然遺産のひとつである「白神山地」。

青森県から秋田県にかけて約13万ha(ヘクタール)もある山岳地帯で、そのうち17,000ha(ヘクタール)が世界遺産の登録範囲です。
ほぼ手つかずのままある原生的なブナが世界最大級の規模で分布しており、秋には山全体が鮮やかな紅葉に染まります。

ニホンカモシカなどの大型哺乳類や、希少な鳥類の生息地としてイヌワシやクマゲラといった絶滅危惧種、シノリガモの繁殖地としても有名。運が良ければこうした野生動物たちに出会えるかもしれません。

青森県の青森市と十和田市などにまたがる「八甲田山」は、18個もの峰で構成される三体の総称で、日本百名山のひとつです。

最高峰の八甲田大岳を目指すのに便利な八甲田ロープウェーからは、赤、黄、オレンジ、緑色で埋め尽くされた紅葉風景が眼下に広がり、その美しさに息をのみます。

十和田湖をわたる爽やかでひんやりした風を頬に受け、満天の星空や静かに輝く秋の月を眺める安らぎの時間を過ごせるのが、「十和田プリンスホテル」です。

カラフルな紅葉を堪能したあとは、美しい庭園を眺めながら十和田湖フレンチを味わいましょう。
穏やかで豊かな時間を楽しむことができます。

東北の二百名山「栗駒山」は宮城、秋田、岩手の3つの県にまたがる山です。

秋田側では大日、岩手側では須川岳とも称される活火山で、周囲は湿原や湖沼が点在しています。
山全体が茜色に染まる9月下旬から10月上旬にかけては、ブナやミズナラ、カエデなどの落葉広葉樹林が山頂から色づき始め、山全体が赤やオレンジ、黄色、緑の美しいグラデーションに彩られていきます。

その光景は、「神の絨毯」と形容されるほどの美しさです。

長野県と群馬県にまたがる「浅間山」は成層火山で、外輪山の黒斑山とともにカラマツ林の紅葉が有名です。

秋には黄金色に染まるカラマツの山々を見に、大勢の人が訪れます。
例年、9月中旬から浅間山や黒斑山の山頂付近が色づき始め、中腹は10月中旬頃、登山口付近の高峰高原付近は10月半ばから下旬に見頃を迎えます。

浅間山周辺には、山々を一望できる日帰り温泉も多く点在しています。
湯の中で思い切り手足を伸ばし、温泉から山々の紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。

浅間山の懐に抱かれた「軽井沢浅間プリンスホテル」は、「自然との一体化」をコンセプトに設計された、標高約1,000ｍに位置するリゾートホテルです。

都会の喧騒から離れたゆるやかな時間の中で、心身ともに癒やされます。
すべての客室から、またレストランや温泉からも雄大な浅間山を一望できます。

カラフルな色に染まった山々の風景は、まるで1枚の絵画のようです。

群馬県の吾妻川にかかる「ふれあい大橋」から上流の「新蓬莱」まで約2.5kmの渓谷が、国指定名勝の「我妻渓谷」です。

紅葉の時期になると、両岸に生い茂るカエデやクヌギ、イヌシデ、リョウブ、サクラといった落葉樹が一斉に色づき、その美しさは多くの人々を魅了してきました。

例年10月下旬頃から色づき始め、11月上旬頃にかけて見頃を迎え、なかでも川幅4m、深さ50mの深淵「八丁暗がり」付近は最大の紅葉ポイントです。

「嬬恋プリンスホテル」は吾妻渓谷をはじめ万座、北軽井沢、草津、志賀高原、八ッ場ダムの紅葉観光の拠点にぴったりの宿です。
標高1,100mの高原にあり、9月下旬頃から11月上旬頃まで長い期間、紅葉を楽しむことができます。

日中、紅葉を満喫したあとは自然豊かな地元の食材をふんだんに使ったおいしい食事を楽しみましょう。

夕日をのぞむ時間帯に屋根付き露天風呂を利用すれば、浅間山をはじめとする山々の絶景が楽しめます。

福島県にある「安達太良山」の紅葉は、八合目にある「薬師岳パノラマパーク」から眺めるのがおすすめです。

「あだたら山ロープウェー」に乗り、標高約1,350mの山頂駅へ。
そこから徒歩約5分ほどで「薬師岳パノラマパーク」に到着します。

ロープウェーからの眺めも、山頂駅に着いてからの眺めも素晴らしいのですが、薬師岳パノラマパークからは、紅葉に染まった安達太良山と連なる山並みが一望できます。見頃は10月上旬から中旬。

その圧巻の風景と、青空とのコントラストは絶景です。

群馬県と新潟県にまたがる「谷川岳」は、日本百名山に数えられる山で大迫力の岩壁が特徴です。

険しい尾根や急峻な崖など、起伏のある山を茜色に染める紅葉の風景はダイナミック。
日本三大岩場に数えられる一ノ倉沢の上級者向けから初心者向けまで、さまざまな登山コースがあるのも谷川岳の魅力です。

麓からロープウェーやリフトに乗れば、紅葉を眼下に見ながらの空中散歩を楽しめます。

北アルプスの紅葉といえば「涸沢カール」。
北アルプス穂高岳の長野県側にある標高2,300ｍに位置する場所で、上高地から歩いて約6時間かかります。

長い登山の先に広がるのは、切り立つ山岳風景を背景にした赤や黄色、オレンジ、緑の色鮮やかな紅葉という、ここでしか見られない絶景。

見頃は10月初旬頃で、紅葉と雪をかぶった山が一緒に見られることも。登山者に大人気の紅葉スポットです。

北海道の「旭岳」は、日本一早く紅葉が楽しめることで有名です。
大雪山連峰の主峰で、標高2,291ｍは道内最高峰。

アイヌ語で「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」とも称される旭岳の紅葉は、例年8月下旬から色づき始め、見頃は9月中旬から下旬。

標高1,600ｍの5合目にある姿見駅へは、旭岳ロープウェーで、楽にアクセスできます。
ロープウェーからの紅葉の大パノラマは必見。

さらに姿見駅から各展望台への散策路もあり、登山初心者も安心です。
山頂を目指すなら軽登山の装備は必須。姿見駅から片道約3時間程度で登頂できます。

北海道の雄大な自然の真ん中にある「新富良野プリンスホテル」。

遠くには旭岳から富良野岳まで望める十勝岳連峰の絶景を眺められ、ホテルの敷地には美しい紅葉に染まる森が広がります。

ホテルのレストランで地元食材を使った地産地消のグルメを楽しみ、地下1,000ｍの源泉からくみ上げた温泉で癒やされましょう。

九州の屋根と言われる、大分県の「久住連山」は、紅葉の絶景が楽しめる山として有名です。

九州最高峰で標高1,791ｍの中岳をはじめ、久住山や大船山など標高1,700級の山々が連なる山の紅葉は、例年10月中旬から色づき始め、10月下旬から11月中旬に見頃を迎えます。

雄大な山々を、山頂から山すそまでカエデやモミジ、ナナカマドなどが赤やオレンジに染め上げていくさまは圧巻です。

山梨県甲州市と丹波山村にまたがる標高2,056ｍの「大菩薩嶺」は、奥秩父山塊に位置する大菩薩連嶺の最高峰で、日本百名山のひとつです。

標高1,600ｍ付近までならバスでアプローチでき、整備された登山道やゆるやかな稜線など、初心者でも安心して挑戦できる山としても人気です。

例年10月中旬から11月上旬の紅葉は、山が赤く燃え上がるように色づき、遠くに見える富士山や南アルプス、八ヶ岳とも相まった風景は人々の目を楽しませてくれます。

秋になると箱根、芦ノ湖の周辺のカエデやヒメシャラ、ブナが一斉に黄色やオレンジに色づきます。

全長1,783ｍの箱根駒ヶ岳ロープウェーで眼下の紅葉を眺めながら空中散歩をした後は、山頂から雄大な富士山と芦ノ湖、紅葉の山々の絶景を楽しみましょう。

まさにここでしか見られない絶景が堪能できます。また紅葉の林の中をドライブしたり、噴煙と紅葉の迫力の景色が見られる大涌谷や外輪山のハイキングもおすすめです。

芦ノ湖畔にたたずむ「ザ・プリンス 箱根芦ノ湖」は、湖と、紅葉に染まる箱根の山々に抱かれた贅沢なひとときを過ごすのにぴったりの拠点です。

2024年7月には、防ヶ沢登山口から駒ヶ岳山頂に至るルートが、約9年ぶりに再開しました。

黄色や赤に色づいた山を約1時間ほど登ってたどり着いた山頂からは芦ノ湖や富士山までの絶景が広がります。

長野県から山梨県をまたいで南北に連なる山々の総称が「八ヶ岳」です。

エリアが広く、山には2,000ｍ級の標高差もあることから、山頂から山麓までゆっくりと長期間紅葉が楽しめるのが最大の魅力。標高2,000ｍ以上の高地では9月下旬から10月上旬、標高1,500ｍ前後の中腹エリアでは10月中旬から下旬が見頃となります。

また苔むした森と相まった紅葉スポットが複数あることでも有名。
豊かな森が生い茂る北八ヶ岳の白駒池や北横岳、蓼科山などは、のどかな山歩きと紅葉がセットで楽しめるのでおすすめです。

本州最大級の湿原といえば「尾瀬ケ原」です。

ここでは9月下旬から10月中旬にかけて、湿原の草が色づく「草紅葉」が楽しめます。
先端がオレンジ色に染まり始めた草が日の光を受け、黄金色に輝く風景は美しく、時間帯によって濃淡が変化するため、毎日眺めても飽きないほど。

尾瀬の山全体が紅葉に染まる頃には、草も全体が茶色に変化します。秋風に揺れる草紅葉を、木道を散策しながら楽しみましょう。

秋の京都は、紅葉観光に毎年多くの観光客が押し寄せます。
歴史的建造物の静かな佇まいに華やぎを添える風景は京都ならでは。

なかでも街の喧騒から離れた洛北エリアには、上賀茂神社や下鴨神社などの有名な神社から知る人ぞ知るお寺まで、さまざまな寺社仏閣があります。

比叡山延暦寺もまた、紅葉のスポット。バラエティに富んだ紅葉を訪ねてみましょう。

奥深い京都の歴史や建築美、それらを彩る紅葉を満喫したあとは、「ザ・プリンス 京都宝ヶ池」へ。
上質なおもてなしと、品のよい内装が歩き疲れた体を癒やしてくれます。

ひと休みしたら、建築の巨匠、村野藤吾の最晩年の作品である数寄屋造りの茶寮がある日本庭園を散策しながら、ゆったりと秋の夜長を過ごすのもおすすめです。

中央アルプス最高峰にあたる、標高2,956ｍの「木曽駒ヶ岳」は、日本百名山や花の百名山などに選ばれている信州屈指の名峰です。

標高2,612mのロープウェーを利用すれば、初心者でも比較的簡単にアルプスへアプローチできる数少ない山のひとつでもあり、千畳敷駅から手軽に天空散歩を体験できます。例年紅葉の見頃は9月下旬から10月上旬にかけて。

初心者から、山岳をバックに赤や黄色、緑に染まる山々を登る上級者まで多くの人でにぎわいます。

愛媛県西条市と久万高原町にまたがる、標高1,982ｍで西日本最高峰の「石槌山」。
山頂付近から色づき始めた紅葉は、例年10月中旬頃にピークを迎えます。

人気は、弥山からのぞむ紅葉した最高峰の天狗岳の風景で、鮮やかな赤と岩壁が織りなす絶景に心奪われます。山岳信仰の山でもあり、日本七霊山のひとつにも数えられています。

その名残で総延長約240ｍにも及ぶ4つの鎖場があることも、石鎚登山の特徴です。

森に囲まれた、自然あふれる「軽井沢プリンスホテル ウエスト」の敷地内には、美しい紅葉の森、その名も「もみじ山」があります。
この辺りは、10月中旬から11月下旬にかけてが紅葉の時期。

高原の澄んだ空気のなか、赤く染まった木々をのんびり眺めながら散策したり、サイクリングするのもおすすめです。

四季を通じて軽井沢を満喫できる「軽井沢プリンスホテル ウエスト」。

広い露天風呂を備えた温泉棟「MOMIJI HOT-SPRING」には、大きなガラス窓が開放的な内風呂と、紅葉が映える「もみじ山」をのぞむ露天風呂とがあります。

たっぷりお湯を楽しんだあとは、ロウリュサウナやラウンジ、フィットネスルームでさらにリフレッシュするのもおすすめです。

「もっとも早い紅葉」で知られる大雪山の旭岳や黒岳のある北海道の山々は、まだ夏の8月下旬から徐々に色づき、紅葉は9月中旬頃に見頃を迎えます。

東北地方の山々は、おおむね9月下旬から10月上旬にかけて。甲信越地方は早ければ9月下旬から10月、関東地方は11月に入った頃から徐々に見頃を迎えます。

紅葉前線はさらに南下し、中国・四国地方で10月から11月上旬、九州は10月中旬から11月中旬頃です。

同じ地域でも、山によって色づきが異なります。
樹木の種類だったり、環境の違いがあったりと理由はさまざま。

また同じ山でも標高が高ければ、山頂からふもとまで1カ月かそれ以上かけてゆっくりと紅葉していきます。時期が早いと、山頂だけ色づいて麓はまだ青々ということも。

紅葉狩りには、ご自身が登れる標高と、その標高の紅葉具合を確認してから行くようにしましょう。